1月14日に国内で初感染が確認されてから、感染者数が増え続け、全国的な休校、春の高校野球の開催中止など未曽有の事態を生み出している新型コロナウィルス感染症。
3月11日にはWHOがパンデミックにあたると表明しましたが、まだまだ収束が見えません。
3月も終わろうとしていますが、開店前のドラッグストアにはマスクやアルコールスプレーなどを買い求める人々が列をなしています。
誰もが見えない脅威に怯える中、「マスクはないのか!」「入荷はいつだ!」など、クレームや問い合わせが相次ぎ、店員の方が疲弊する様子がニュースで流れてきます。
3月14日付のYahoo Newsオーストラリア は、買いだめに走る買い物客同士のケンカが絶えず、殺気立っているため、「不安により手が震える」、「仕事に行くのが不安」、など店員がストレスを抱える様子を伝えています。
同記事内でインタビューに答えた「店舗、流通および同盟従業員協会(The Shop, Distributive and Allied Employees’ Association)」の全国書記であるGerald Dwyer氏は「多くの店員が嫌がらせ、脅し、暴力行為の被害を受けている」と話し、「どのような状況下でも、(店員に対する)暴力行為は容認できない」と、パニックが広がる中でも気丈に働く店員への理解を求めています。
20日付のオンライン版ニューヨークタイムズ紙は、アメリカでも買い占めが収まる様子はなく、店内での緊張が高まっていると報道しています。長時間店外で入店を待った挙句、空になった商品棚を前にパニックになり、店員に詰め寄る買い物客が後を絶ちません。
23日夜から自宅待機命令が出されたイギリスでも、スーパーマーケットに長蛇の列ができています。トイレットペーパーやパスタ、米など在庫に限りのある製品の購入には数量制限が設けられていますが、購入後すぐに来店し、数量制限以上に購入しようとする買い物客もいるといいます。
目的の品を購入できなかった買い物客の苛立ちを受け止める役を担うのも店員です。
混乱が続く中でも、落ち着きと秩序感を投影するのが店員としての自らの仕事の一部であると感じ始めている店員も多く、店員としての業務をこなすだけでなく、自分たち自身が落ち着いて対応することで、買い物客に安心感を持ってもらおうと、衛生管理、健康管理にいつも以上に気を遣い、笑顔で応対することに努めています。
日本ではコンビニエンスストアが社会インフラとして広く認知されていますが、海外ではコロナウィルス感染症を機に、食料や日用品を売るスーパーマーケットの社会における重要性を唱える声が上がっています。
イギリスでは、パンデミックとのたたかいに重要な役割を果たす医療従事者などが生活必需品の購入に困ることのないように、高齢者や国民保健サービス(NHS)関係者は店舗オープン1時間前に買い物ができるようにするなど、各スーパーマーケットが独自に対策を講じ、社会を支えています。
アメリカでは、政府機関がスーパーマーケット店員の重要性を認識するようになっています。ミネソタ州では、スーパーマーケットの店員も医療機関勤務者と同等の「緊急事態要員」として認定し、パンデミックなどの非常事態発令中に限り、子どもを持つ家庭へのチャイルドケアの無償支給などを決定しました。
バーモント州でもスーパーマーケット店員に同様の権利が付与されます。
日本では、安倍晋三首相が「奮闘していただいている小売店の従業員や流通製造関係者の皆さま方に、内閣総理大臣として感謝の意を申し上げたい」と3月16日の参院予算委員会で発言していますが、今後海外諸国と同等の施策が打たれるのかが注目されます。
感染の危険に怯え、カスタマーハラスメントなどに疲弊しながらも、毎日店頭に立つ店員の皆さまにテラーメイトからも「ありがとう」を届けたい一心です。
コロナウィルス感染症の広がりは、医療従事者だけでなく、店員の皆さまが社会に果たす役割の重要性を認識する機会を私たちに与えてくれました。
私たち一人ひとりが助け合う気持ちと、パンデミックのさ中で店頭に立ってくれている店員の皆さんへの感謝の気持ちを少しでも持てれば、社会はもう少しあたたかい場所になるのではないかと思います。
テラーメイトの現金計数技術を通して、少しでも店員の皆さまの業務負担が軽減し、ストレスなくお店に立てるようにテラーメイトは引き続き努力していく所存です。